ワインの選び方がわからないという方にはまず品種を覚えましょうという話をしました
なぜかというと
品種の特徴=ワインの味
だからです
その【品種】のなかでもワイン好きから長年にわたりいちばんの人気を誇るのがピノ・ノワールという品種です。
この記事では
世界中で大人気、ワインラヴァーがこぞって飲み明かす【ピノ・ノワール】解説をしていきます。
誰にでも理解できるようにむずかしい言葉や専門用語は使わないので安心してご覧ください。
本記事の内容
- ピノ・ノワールが何となくわかる解説
- ピノ・ノワールのちょっと勉強になる解説
- まとめ
ピノ・ノワールが
何となくわかる解説
高級ワイン=ピノノワールと思っていただいても大丈夫
世界最高額の赤ワインをご存知でしょうか?

楽天ショップより引用
目ん玉飛び出るほど高いこのワインは【ロマネコンティ】という銘柄のワインです。
このロマネコンティを作っているブドウ品種こそフランス・ブルゴーニュ地方が誇る【ピノ・ノワール】という品種です。

ソムリエ教本2020より引用
とっておきのデートの日や、記念日、美味しいものを持ち寄るパーティーなどでピノノワールの存在はひときわ輝きます。
僕にワインを教えてくれた師匠は「ブルゴーニュのピノ・ノワールは課金すればするほど美味くなるから困ったものだよ」とよく言っていました。
味わいや香りは?
ワインの色合いは明るいルビー色でグラスの向こう側が見えるくらいクリアーとなるのが一般的です。
見ているだけで「エレガント感」が伝わってきます。
香りは魅惑的なまでに華やか。
色々な香りがするので形容しずらいのがピノ・ノワールの特徴でもあります。
ラズベリー、チェリー、革(革のお財布のような香り)代々木公園の杉並木の香りなど感じられます。

ブルゴーニュのワイナリー見学の際撮った写真。ピノノワールの香りの印象を表現しているポスターです
口当たりは繊細かつエレガント。心地よい酸味があり、しっかりとした奥深い味わいを楽しめます。
濃厚な味わいではないのでパンチが効いたワインとは対極にあるイメージです。
和食に例えるなら
・濃厚な品種のワイン(カベルネ・ソービニョンなど)=お好み焼き
・ピノ・ノワール=ダシの効いたお吸物
のようなイメージでしょうか。
ある生産者は「ピノ・ノワールとは何か」という問いに
「芳醇な香りや美しい質感・・・この存在を知ってしまったらピノノワールの存在しない世界に戻ることはできない」
と答えたほどです。
ピノ・ノワールのちょっと勉強になる解説
ここまでの解説でおおよそのピノ・ノワールの全容が掴めたかと思いますので、少し深堀をして勉強になる解説をしていきます。
ほかの品種と
決定的にちがうところ
栽培も醸造も難しい
ピノノワールはカビに弱く病気にもかかりやすく生産性も低い、非常に難しい品種です
栽培だけでなく醸造面でも難しく細心の注意を払った工程が要求されます。
カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローと異なり他の品種とブレンドされることはまれでほとんどピノ・ノワールだけで醸造されるのが特徴的です。
通常なら多品種とブレンドして味の幅を広げますが、この品種に限っては結果の出来不出来は問わずピノ・ノワールのみでワインを作るのが絶対の前提とされています。
またピノノワールはシャンパーニュの重要な原料でもあります。
ピノ・ノワールの果汁のみで造られるシャンパーニュをブランド・ノワールといい、重厚な味わいと香りが特徴です
畑の良し悪しをそのまま反映する残酷さ
ワインの品質を決める条件として「テロワール」という概念があります。
気候や土壌などの土地条件=テロワール
このテロワールという概念はブルゴーニュから始まったこと、そしてピノノワールについて最も多く使われるのには理由があります。

ソムリエ教本2020より引用
たった8キロしか離れていないジュブレ・シャンベルタン村とヴォーヌロマネ村のワインを比較してみました。
涼しい気候と軽い土壌であるジュブレ・シャンベルタン村でできるピノ・ノワールは生真面目でストレートな味わいが特徴です。
一方暖かい気候と重い土壌であるヴォーヌロマネ村のピノ・ノワールは厚みがあり複雑な味わいになります。
たった8キロ離れただけで極端に味に違いが生まれます。産地を物語る証人としてこれ以上の品種はありません。
悪い畑はどうあがいても悪いという事実を突きつける、、その残酷さになぜか多くの人が魅了されてしまいます。
ブルゴーニュ以外の国の
ピノ・ノワールは?
以前はブルゴーニュでしか良いピノ・ノワールは作れないと言われましたが栽培技術の発達でカリフォルニア、オレゴン、ニュージーランドでも優れたピノ・ノワールが造られています。
新世界(上記の国々のようなワイン新興国)のものより色が濃く味もパワフルになるのが一般的です。
まとめ
何となく、「いつものワインとは毛並みが違うみたいだ・・・」ということがお分かりいただけましたでしょうか?
かといって値段の高いピノ・ノワールでなくても3000円でお釣りがくるような値段で手に入る美味しいピノ・ノワールもたくさんあります。
このショップにもピノ・ノワールはたくさんあるので気になる方はチェックしてみてくださいね。
それではここまでご覧いただきありがとうございました。
解説者PROFILE
仙田巧(せんだたくみ)
・生年月日:1985年6月20日 ふたご座 丑年
・趣味:読書・料理・ワイン・ゲーム
・資格:フードコーディネーター・日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート(2013年取得)
・好きなワイン変遷:ローヌ⇒南イタリア⇒
ブルゴーニュ
・現在TOKYO WINE PARTYのマネージメント、「ぼくのシャトー」の運営を行う。
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